「大義名分のために動けるお前は強いな、本当に」
ジン。あえてファミリーネームを名乗るならゼグルド。
身体年齢は20代後半あたり。着込んでてわかりづらいが細身。一人称は俺、まれに私。二人称はお前。
おそらく物語の進行で最も重要な人物。
母である創造主に背いた魔王ジャックが人間の少女を犯して生んだ子。双子の姉アリスがいた。
父親譲りの銀目と、母親譲りの銀髪と優しさを持っている。
幼い頃にその身体に紋章を埋め込まれ、ジャックに反抗するたび魂を喰われ、削れた命を紋章が埋め込み、それを繰り返すうちに紋章なしでは命を保てない状態にまで陥った。大人になった今では完全に収まっているが、ジャックから受け継いだ悪魔の魂と紋章が反発しあうと急成長する。
母親の焼身自殺とアリスがジャックに殺される瞬間を目の前で見た。
ジャックが新たに子供を生んだとき「お前が言うことを聞かなければこいつは死ぬ」と言われ、苦しみながら破壊活動を続けている。弟のグレイの母親は自らの手で葬った。
外の世界に出て初めて心を開いた相手であるセーマに裏切られて以来破滅願望を抱えるようになったが、イチルに幾度と無く「ぼくのために生きてほしい」と言われて改心した。
レクたちとはわざと敵対するような態度を取っているが、心から対立しているわけではない。
壮絶な生い立ちのためトラウマが非常に多く、表情では決して語らないが内心壊れかけているということがよくある。
自分のことを知ってほしいと思いつつも、立場上自分で語ることができず、推察力の優れるアルにヒントを与えることで遠まわしに教えようとしている。
地の得意分野は「空間操作」。
空間を強く歪ませることで防壁を作ったり、逆に振動がよく通る空間を作って攻撃範囲を広げたり、あるいは空間と空間をつなげて瞬間移動したりできる。全属性の中でずば抜けて器用。
ジン本人が紋章のようなものなので、紋章の力を最大限引き出すことができ、身体への負担もほとんどない。そのため上級魔法を連発したり詠唱をカットしたり他の5人にはできない芸当をやってのける。
逆に、シアが持つ特殊魔法「Jandbaar(すべての紋章の機能を停止させる)」の発動はジンの意識を奪うことを意味するため、対峙すればまず勝ち目はない。
攻防ともに優れているが、回復は一切できない。