セルジュ(オンバーン♂)
臆病な性格。
実は良家の出身。幼い頃からあらゆる方面に才能の頭角を見せ、優秀な家庭教師に上の人間として生きるための英才教育を仕込まれた。しかしそれを鼻にかけることもなく、謙虚な性格。何事もなければ完璧な人生を送っていたはずの人。
彼の人生唯一にして最大のミスはカトリーヌと出会ってしまったこと。彼女は没落貴族であり今も命を狙われていると言って(もちろん嘘です)セルジュに自分を匿わせた。その後、妙な口のうまさでセルジュを惚れ込ませた。
それを怪しんだセルジュの周りの人間たちが、彼に「あの女からは離れたほうがいい」と言ってふたりの関係を断ち切ろうとしたが、それを待ってましたと言わんばかりにカトリーヌが「このままでは私達は不幸になってしまう」と言ってセルジュを惑わし始める。セルジュは当初穏便に済ませるつもりだったが、幾度となくカトリーヌに自分が今まで受けてきた苦しみを語られ(すべて捏造)、「あなたも私を見放すのね」と揺さぶりをかけられ、ついに一家を虐殺する。
この最初の罪が彼の心を縛り付け、カトリーヌに完全に支配されることになる原因となった。
それ以降もカトリーヌにいいように使われ、彼女にとって邪魔になる存在を次々と消していく。セルジュが逃げようとするたびにカトリーヌは「私以外にあなたの居場所はない」と罪人としてのセルジュを思い出させる。セルジュはカトリーヌの最終的な目的は知らず、ただ彼女に従うのみ。
シャルルたちを殺そうとしたこともあるが、寸前のところで未遂に終わっている。ほんの一瞬の対面だったため、シャルルはセルジュの顔を覚えていない。
穏やかで優しい性格が災いし、心を殺し非情になることができず、人を殺すときは重い罪悪感を常に抱えている。ターゲットに謝る、カトリーヌに愛を囁くなど、到底殺人鬼とは思えない素振りを見せる。
彼自身カトリーヌへの愛が今も本物なのかどうか悩んでおり、罪の意識と合わせて彼の極めて危うい精神を作っている。
カトリーヌは本来あるひとりの女性に全く別の人格が上書きされた人物なので、もし今のカトリーヌが元の体の持ち主から離れていったとき、セルジュがどうなるかは親にもわかりません。